「KAITサイエンスカフェ」開かれる
2025年12月17日(水)、神奈川工科大学大学院「サイエンスコミュニケーション」を履修する大学院生・学部生が、KAITサイエンスカフェを開催し、開会から閉会まで、司会も含めてすべて履修生が行いました。冒頭、井上哲理学長よりサイエンスカフェの紹介と、本KAITサイエンスカフェへの応援メッセージを頂きました。
井上哲理学長
登壇者全員による開会
主な内容
「世界を変える『分子の接着技術』」応用化学科 西野 隼さん
西野さんは、世界を変えた分子のつなげ方として、炭素と炭素をつなぐ宮浦・鈴木カップリングを紹介しました。この研究業績に対し2010年、ノーベル化学賞が与えられ、パラジウムを触媒とすることで穏やかな条件で化学反応を進めることができ、医薬品や農薬、液晶材料の合成において広く使われているそうです。西野さんが日本人の発見した三浦・鈴木カップリングという化学反応を参加者に伝えたいという熱意を感じる発表でした。
「脳が作る幻の色 ~キメラ色~」電気電子工学専攻 国定 直弥さん
スライドに示されたピンクの〇を30秒間見つめていると、ピンクの〇が消えた後、緑の〇が見えてきました。これは目と脳の働きで見えてしまう実在しない色「キメラ色」だそうです。私たちは視細胞にある、赤を感じるL錐体、緑を感じるM錐体、青を感じるS錐体によって色を感じていることも説明されました。視覚の仕組みは複雑で全部は理解できなくても、色の実験で、ないはずの色がはっきりと見えてきた経験には納得!でした。
「細胞の構造と役割」応用化学・バイオサイエンス専攻 奥村 颯太さん、田中 翔也さん
私たちの体にある多くの細胞は、様々な形をしていて異なる働きを持っています。アルツハイマー病ではアミロイドβによって神経細胞が壊されてしまうことから、アルツハイマー病を予防したり、進行を遅くしたり、治療したりできる医薬品開発につなげたいと、奥村さんと田中さんは神経細胞の研究をしているそうです。神経細胞のしくみがわかりやすく説明され、多くの会場参加者は、この薬の開発を応援したい気持ちが高まりました。
「棘皮動物門・ウニ綱について」応用化学・バイオサイエンス専攻 徳竹 黎さん、舟羽 凛太さん
棘皮動物門には、ヒトデ、ウニ、ウミユリ、クモヒトデ、ナマコなどの生物がおり、これらは後口動物といって、発生において口が肛門より後にできます。無脊椎動物ですが、同じ後口動物という意味では私たちに近いそうです。まず、ここでびっくり。この後、徳竹さんと舟羽さんが研究しているウニの体は5つの軸を持つ構造をしていることや人工授精ができること、磯焼けのような被害を起こすことなどが説明されました。食材としてウニしか知りませんでしたが、興味深い話題が一杯でした。
会場風景
テクニカルサポート阿久澤慧さんのおかげで、終始、見やすいスクリーンで楽しいサイエンスカフェとなりました。
