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  • 東京都技術職員研修「技術セミナー」開かれる

    2022年2月14日、東京都技術職員研修「技術セミナーⅢ」がオンラインにて開かれました。この研修は、一般技術職員を対象に行われるもので、1日4~5科目で3日間のなかなか大変な研修会です。
    内容は、第1日はコロナ関連で、コロナ全般について、下水の分析、宿泊者療養施設、酸素・医療提供ステーション、消毒に関する題材がとりあげられました。第2,3日は化学物質、土壌汚染、リスクコミュニケーション、ゲノム編集、気候変動など多岐にわたる情報提供が行われました。講師の約半数は都の職員の方が担当され、大学、研究所、企業など、いろいろな団体からも講師が派遣されています。
    筆者がお邪魔した2月14日には、土木、造園、衛生監視、農業技術、獣医などの技術職員や事務職員の方、約45名が受講されました。参加者のほとんどはバイオテクノロジーがご専門でないので、どんなことをお話すれば関心を持って、ご自分の専門分野にあてはめて考えて頂けるか、担当者のご意見をうかがいながら準備を行いました。

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    プログラム

    頂いたタイトルは「食のリスクコミュニケーション」でした。初めに今、話題のゲノム編集技術を使った食品と、これとよく比較される遺伝子組換え食品を例にして、食品の安全性の考え方、関連する規制やその仕組みを具体的にご説明しました。それから、消費者の受け止め方、リスク分析の一要素であるリスクコミュニケーションについてお話しました。後半については、受講者のご専門分野に活用していただけたらと考えながらお話しました。終了後には以下のようなコメントをいただきました。

    • 食品安全モニターになったことがあり、遺伝子組換え食品の審査が特に興味深かった。
    • 食品衛生の業務を担当している。消費者と接するときは、押し付けにならないように、リスクコミュニケーションの知識を活かしたいと思った。
    • 事務職で都民と接することが多い。都民と接する場面は信頼構築の重要な役割を担っているのだと認識した。
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    配信画面

    この研修会は感染症予防対策を行いながらも多様な参加をいただくよう、オンラインと対面のハイブリッド型の配信でしたが、私の伺った日は全員がオンラインでした。質問やご意見をいただいても、チャットを介しているので、受講者のお声を聞くことはできませんでしたが、職員のみなさんが、ご担当と直接には関係がなくても、食のリスクコミュニケーションに関心を持って、真摯に受講してくださったことはとても嬉しいことでした。

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