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花粉症緩和米の田植え見学会がひらかれました(つくば) |
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4月17日(月)10時から、(独)農業生物資源研究所(つくば)で花粉症緩和米の田植え見学会が開かれました。生協、メディア、研究者、学生など100名ほどが集まりました。
今年度は4月と8月に田植えを行って2度米を収穫するそうです。そのため周囲の一般農家のイネと開花期が大きくずれるために、交雑する心配はなくなります。なお花粉症緩和米の花粉が試験場外に飛散しているかを確認する試験のやり方は説明会のとおりです。
説明会のレポートのページ topics198.html
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田植えの前に試験栽培全般についての説明が 行われた。(青いジャケットは主催者) |
遺伝子組換えイネの苗。 非組換えは離れた場所においてある |
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田植えの開始 |
圃場の外では反対運動が続く |
隔離圃場前で説明が行われた後、田植えの作業が開始されました。田植えの作業の間、圃場の前で質疑応答が1時間以上、行われました。主な内容は次の通りです。
・開発の是非の議論が済んでいないのに、試験を進めるのは横暴である
・動物実験で無理に米を食べさせられるサルがかわいそうである
・主食である米を組み換えてまで花粉症は治療すべきものか
・17年度の試験結果も出ないのに、2期作で米を栽培するのは、おかしい。組換え米を作ることが先行している
・試験に応募するボランティアが気の毒である
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動物実験に用いられるサルの扮装で反対を表す
(後ろ姿) |
田植えの作業の間、研究者と反対する人の間で長い議論が続く |
担当の研究者は、まず花粉症緩和米をサルに食べさせて、安全性が確認されない限り実用化のために研究を進めることはしないと説明し、その材料となるイネを栽培する際には、適切な交雑防止措置などを執りながら進めていることに理解を求め、ねばり強く説明を続けておりました。
食品安全委員会などではリスクコミュニケーションの研究を行ったり、全国の大学ではサイエンスコミュニケーター養成講座が開かれるなど、市民と科学技術の健全な関係構築の試みに多くの予算がつぎ込まれています。このような説明会や見学会にこそ、リスクコミュニケーションやサイエンスコミュニケーションの研究の効果が活用されるとよいと思いました。
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