(パネリストの意見) |
井上氏:
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バイオ技術は未だ勃興期にあり、産業としては未熟ですが、ある意味では情報開示もかなりなされています。産業は社会の認知があってこそ成り立ちます。
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小沢氏:
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消費者は自己責任を問えるほど成長しているでしょうか。安全とは、「リスクが無視できる状況であると科学者が判断すること」。安心とは、「消費者の受けとめ方によるもの」。アンケートによると一般の人たちの不安の対象は1997年にはO157のような食中毒を起こす病原菌でしたが、その後GMO、BSE、食品表示と移り変わっています。不安の程度も「なんとなく」です。 イギリスの組換えジャガイモによってマウスの免疫が低下したという実験結果が後追いで発表されたりすると消費者の不安は大きくなります。
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正木氏:
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サイエンスリテラシーがあってこそ判断能力ができるという意味では、現在の生物学の教育は十分ではありません。たとえばメンデルの法則を生物IBで学ぶ高校生は7割でも、DNAを生物IIで学ぶ高校生は1割にすぎません。
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