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「遺伝子組換え農作物を考える市民会議」における
「市民の理解と提案」が公表されました。

9月7日から10月17日まで4回にわたり「遺伝子組換え農作物を考える市民会議」が開催され、そのまとめである「市民の理解と提案」が(社)農林水産先端技術産業振興センター「遺伝子組換え農作物を考える市民会議」事務局から公表されました。

この会議は、この市民会議の事務局への市民からの要請・提案に応えていくための取組みとして、平成12年度から「遺伝子組換え農作物を考えるコンセンサス会議」、「遺伝子組換え農作物を市民が考える会議」(平成13年度)として実施されてきました。

今年度は、遺伝子組換え農作物に関して市民が求める「情報の共有」と「コミュニケーション」がテーマとなりました。その理由は、これまでの市民からの提案の中に、情報提供等に関する要望や、農林水産省の「遺伝子組換え農作物等の環境リスク管理に関する懇談会」における「リスクコミュニケーション」への取組みの重要性に関する指摘があったことによります。

参加者は、遺伝子組換え農作物に関する一定の知識を有する人を対象とするため、「遺伝子組換え農作物を考えるコンセンサス会議」及び「遺伝子組換え農作物を市民が考える会議」の出席者の中で公募が行われ、無作為抽出で選出された15名です。

提案は、「市民の不安について」として@遺伝子組換え農作物の輸入の現状、Aヒトの健康、B環境への影響、C穀物飼料、D食品の表示およびE遺伝子組換え技術についての6項目が挙げられました。「情報の共有化」としては4つ、「コミュニケーション」については6つの提案にまとめられました。さらに、トレーサビリティーなどの議論しつくせなかった4つの課題が整理されています。

4回にわたる会議に参加した15名の市民パネリストによってまとめられた「市民の理解と提案」は、これからのバイオに関するコミュニケーションのあり方やバイオの問題点を考えるときのひとつの参考となることでしょう。また、国によって市民の声を吸い上げようとする活動がなされていることも、私たちにとって心強いことであると思いました。

これらの提案の他、各会議の概要、専門家プレゼンテーション資料などが以下のHPに公開されています。是非ご覧下さい。
STAFFホームページ「市民会議―遺伝子組換え農作物」http://web.staff.or.jp/

「遺伝子組扱え農作物を考える市民会議」企画委員、ファシリテーターの方々は以下の通りです。(敬称略)

○企画委員長
  原田宏 筑波大学名誉教授
○企画委員
  加藤順子 株式会社三菱化学安全科学研究所調査部長
  高柳雄一 元NHK解説委員
  塚原修一 国立教育政策研究所高等教育研究部
総括研究官
  日和佐信子 全国消費者団体連絡会前事務局長
○ファシリテーター
  小川正賢 神戸大学発達科学部教授


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