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「北野大(まさる)さんとおいしい午後のバイテクゼミ」に
パネリストとして参加して

独立行政法人 農業生物資源研究所
植物細胞工学研究チーム 田部井 豊


 この夏、バイテク情報普及会により、北野大さん(ビートたけしのお兄さん)をバイテクゼミの主任教授として、特別にバイテクに興味のなさそうな一般消費者に対してバイテクをやさしく説明して理解を深めていただこうという試みが行われている。このユニークなバイテクゼミについて紹介したい。

 このバイテクゼミは、第1部「バイテクってなぁ〜に」、第2部「遺伝子組換え農作物」及び第3部「バイテクの夢」の3部構成となっている。会場は5カ所で、東京、横浜、名古屋、札幌、京都で行われる(すでに東京、横浜、名古屋、札幌は終了した)。第1部と第2部の間の休憩時間では、ケーキの食べ放題が用意されており、バイテクに特別に興味のない人たちも、一流ホテルのケーキの食べ放題で呼び集める作戦か。それはともかく、第1部では、NHKの朝の連続ドラマ「さくら」に出演しているイザベルとベネが登場してバイテクに関する話題でコントを行い、その中にいくつかの疑問を提起する。それを会場への質問として一緒に考えてもらい、バイテクに関する情報を提供する。

 具体的に第1問はバイテクはいつから始まったものかを、古代、平安時代、明治、昭和から選ぶ。第2問はアルコール中に析出したブタ及びブロッコリー由来の2種類のDNAをみて、ブロッコリーのDNAを当てるもの。第3問は、ジャガイモ、ダイズ、パイナップル、パパイア、スイカ、トウモロコシのうち、遺伝子組換え農作物として商品化されている農作物を選択するものである。第1問の答えは「古代」、第2問は「わからない(判断できない)」、第3問は「ジャガイモ、ダイズ、パパイア、トウモロコシ」である。

 これらの質問を通して、微生物を利用して作るチーズは5000年前の遺跡から発見されており、バイテクは遺伝子組換えに限るものではないこと、また遺伝子の構成物質であるDNAは生物で違いはないが、その並び方の違いにより遺伝子から作られるタンパク質が異なり、生物の多様性が生まれてくることなどを説明している。

 第2部では会場からの質問に答えながら、従来の品種改良技術と比較して遺伝子組換え技術の特徴や、組換え農作物の食品としての安全性評価の概要を説明する。また遺伝子組換え農作物に対する受け止め方などを紹介する。

 第3部では、「バイテクの夢」として、参加者の方から寄せられた「作ってほしい植物」などを審査して「バイテクの夢で賞」などを選ぶ。寄せられた意見の多くは、一つの植物でカレーの材料が揃うような植物といった手抜き系か、寂しさを和らげてくれるような植物という癒し系であるが、なかには「植物が地雷を探しだし根が地雷を地上部に持ち上げる植物」というのもあった。このようなものが実現可能か否かは別として、いろいろな視点からの発想があり興味深い。

 このようなセミナーを行うに当たり、第1部が終わってケーキを食べたら帰る人が多いのではないかと心配したが、その心配は杞憂に終わり、多くの人が最後まで熱心に議論に参加し、改めてバイテクに対して興味や関心を持ったという感想を書かれたひとが多かったということで、所期の目的が達成できたと思われる。今後も、多様なセミナーが行われ、多くの一般消費者がバイテクに興味を持つようになることを期待した。


【NOTE】
 このエッセイは、「2002 バイテク・サイエンス・ガーデン“北野大さんとおいしい午後のバイテクゼミ”」にパネリストとして参加された農業生物資源研究所、農学博士、田部井豊先生より、「Bi-o-Weekly」に寄せられたものです。





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