動物実験データやその生理学的な影響の調査より、アクリルアミドは、国際がん研究機関(IARC)による発がん性分類で、「人に対して発がん性がある」を「1」として、1,2A,2B,3の中で2番目に発がん性のある2A(人に対しておそらく発がん性がある)に分類されています。現在、ヒトにおけるガンの発生は確認されていません。ちなみに「分類1」にはコールタール、アスベストなど、「分類3」にはカフェイン、お茶などがあります。
体重50キロの人が50μg(マイクログラムは100万分の1グラム)のアクリルアミドを一生涯毎日摂取し続けた場合の発ガンリスク(1μg/kg体重/日)は、世界保健機構(WHO)で計算された結果によると10,000分の7となっています。50μgのアクリルアミドとは、ポテトチップス(アクリルアミド濃度1,200μg/Kg)にあてはめてみると42グラムに該当します。このように高濃度のアクリルアミドが含まれる食品を毎日食べ続けると発ガンリスクが高くなると思われます。
住まいの科学情報センター
|